TM9
I vert Garden 坂田です。
梅雨ですねー。
人は湿気や雨であまり気分が乗らないかと思いますが、植物達はお水を一杯もらって喜んでいると思います。
さて先週に引き続き少し芝のお話をさせていただければと思います。
今週の新築物件で玄関アプローチとプライベートガーデンスペースに天然芝を施工させていただきました。
前回の記事でも少しお話させていただきましたが天然芝には沢山の種類が存在します。
今回は鳥取県芝生産組合さんが生産しているTM9(ティーエムナイン)を施工させていただきました。
TM9は省管理型コウライシバと言われトヨタ自動車が主に芝の維持管理の低減や植物の緑化による環境問題の改善目的に開発された天然芝です。省管理型というだけあって通常の芝より管理が容易です。
メリット・デメリットをご説明させていただきます。
【メリット】
一般的に施工される高麗芝と比較しても成長速度は遅く年間20回の芝刈りが必要な高麗芝に比べてTM9は年1回~2回でOKです。
また芝の目が細かく高密度の葉っぱなので雑草が生えにくく、葉っぱも柔らかいので素足で歩いてもチクチクしにくいです。
非常に強い芝なので日当たりが短い庭でも生育でき肥料や目土をいれなくても問題ありません。
管理不足でも生育できますが管理するとさらに綺麗に育てる事ができます。
さすが世界のトヨタ自動車さんが開発された天然芝ですね。
【デメリット】
一般的な芝と比較しても2倍のコストがかかります。
また自分でやってみよう!!となった時にまず取り扱い店舗が非常に少ないです。休日の度に色々なホームセンターや園芸店に足を運ぶ私ですら(笑)TM9の販売を行っている確認ができた店舗は1店舗だけでした。お店に伺ってみたところやはり人気の商品ですぐに取り置き予約や売り切れになってしまうそうです。(汗)
管理が必要のない芝ですが、ランナー(匍匐系)を伸ばして成長していくため、遺伝子のまま成長。
しかし春になると穂を付け、花が咲き、種をつけた場合品種改良前の遺伝子が含まれる為、穂を付け始めた段階で種ができないよう穂を刈り取る必要があります。
あまり管理の必要のないTM9でもこの手間は必要になり、先祖返りしたTM9を元のTM9に戻すことは不可能です。
残念ながら先祖返りしてしまったら、その部分を除草剤で枯らして取り除くしか方法はありません。
そのため異変に早い段階で気付き対処が必要になってきます。
【まとめ】
TM9自体は他の芝生に比べ高価にはなりますが、メンテナンスの手間や肥料や水など維持管理にかかる費用を抑えることができるため、コスパの良い芝生です。病気にも強く日陰でも育ちやすいため芝生初心者の方でも育てやすいです。
品種改良特有の懸念点はありますが、そこをクリアできれば素晴らしい芝生です。
弊社は時期に応じて取り扱いのある場合とない場合があります。
お早目にご相談いただければと思います。